「飛躍」とは?意味と使い方・例文や「躍進」との違いを解説

大きく飛躍して次の段階へ進むビジネスパーソン

「飛躍(ひやく)」とは、
「大きく進歩したり発展したりすることを意味する言葉」
です。

「大きく飛躍する」「飛躍の一年となる」
などと使われますが、「躍進」とは何が違うのか迷うこともあるでしょう。

この記事では、「飛躍」の意味や読み方、使い方を例文とともにわかりやすく解説します。
あわせて、類語や言い換え、対義語、「話が飛躍する」の意味や「躍進」との違いについても紹介します。

「飛躍」とは?意味をわかりやすく解説

「飛躍」とは、大きく進歩したり、急速に発展したりすることを意味する言葉です。

読み方は「ひやく」です。

人の能力や成績、企業の成長、技術の進歩など、以前の状態から大きく伸びたことを表すときによく使われます。

たとえば、「選手として大きく飛躍する」「会社が飛躍を遂げる」「飛躍の一年となる」などの使い方があります。

「飛躍」の意味

「飛躍」には、大きく分けて二つの意味があります。

一つ目は、飛び上がることや跳躍することです。
「飛」という漢字が表すように、もともとは高く飛び上がる動きを表します。

二つ目は、そこから転じて、大きく進歩・発展することです。
現在の日常生活やビジネスでは、こちらの意味で使われることが多くあります。

「今年は大きく飛躍した」という場合、実際に飛び上がったという意味ではなく、仕事や能力、成績などが以前より大きく向上したことを表しています。

「飛躍」には大きく段階を越えるニュアンスがある

「飛躍」のポイントは、単に少し進歩するのではなく、それまでの状態から大きく前進するというニュアンスがあることです。

たとえば、少しずつ技術が良くなっている場合なら「進歩する」と表現できます。

一方、それまでとは明らかに違うほど大きく技術が向上した場合には、「飛躍的に進歩した」という表現がよく使われます。

このように「飛躍」は、成長や進歩の幅が大きいことを強調したい場合に適した言葉です。

「飛躍」は良い意味だけとは限らない

「飛躍」は、「大きく成長する」という良い意味で使われることが多い言葉です。

しかし、「話が飛躍する」「論理が飛躍している」のように使う場合は意味が異なります。

この場合は、話や考え方の途中の段階を飛び越えて、結論へ進んでしまうことを表します。

そのため、「飛躍」という言葉は前後の文脈によって意味を判断することが大切です。

「話が飛躍する」や「飛躍しすぎ」の意味については、この記事の後半で詳しく解説します。

「飛躍」の読み方と漢字の意味

「飛躍」の読み方は「ひやく」です。

「飛(ひ)」と「躍(やく)」という二つの漢字からできており、どちらにも勢いよく動くイメージがあります。

それぞれの漢字の意味を知ると、「飛躍」がなぜ大きな進歩や発展を表すのか理解しやすくなります。

「飛躍」の読み方は「ひやく」

「飛躍」は「ひやく」と読みます。

「飛躍する(ひやくする)」「飛躍的(ひやくてき)」「飛躍を遂げる(ひやくをとげる)」などの形で使われます。

特に「飛躍的」はよく使われる表現で、「飛躍的な成長」「飛躍的に進歩する」のように、大きな変化や進歩を強調するときに使います。

「飛」の漢字が持つ意味

「飛」には、空中を飛ぶ、飛び上がる、勢いよく移動するといった意味があります。

「飛行」「飛翔」などの言葉にも使われているように、ある場所から別の場所へ大きく移動するイメージを持つ漢字です。

「躍」の漢字が持つ意味

「躍」には、跳ねる、踊り上がる、勢いよく活動するといった意味があります。

「活躍」「躍動」「躍進」などにも使われ、勢いのある動きや活動を表す漢字です。

「飛躍」は飛び上がるような大きな進歩を表す

「飛」と「躍」を組み合わせた「飛躍」は、もともと飛び上がること、跳躍することを表します。

そこから意味が広がり、現在では「それまでの段階から大きく進歩・発展すること」という意味でも広く使われています。

たとえば、「昨年より売上が少し増えた」程度なら「成長」と表現できますが、事業が急速に拡大して大きな成果を上げた場合には「大きな飛躍を遂げた」と表現できます。

「飛躍」に「的」が付いた「飛躍的」は、進歩や発展などの程度が非常に大きいことを表します。
「飛躍的」の意味や使い方、「飛躍」との違いについてはこちらで詳しく解説しています。
「飛躍的」とは?意味と使い方・例文や言い換えをわかりやすく解説

この一段高いところへ跳び上がるようなイメージを覚えておくと、「飛躍」の意味や使い方を理解しやすいでしょう。

スポンサーリンク

「飛躍」の使い方

「飛躍」は、人や企業、技術などが大きく成長・進歩したことを表す場面で使われます。

代表的な使い方には、「飛躍する」「飛躍を遂げる」「大きく飛躍する」「飛躍の年」などがあります。

それぞれの使い方を具体的に見ていきましょう。

「飛躍する」の使い方

「飛躍する」は、それまでの状態から大きく成長したり、能力や実績を伸ばしたりすることを表します。

人の成長だけでなく、企業や技術、事業などについても使える表現です。

例:若手選手が今シーズン大きく飛躍した。

例:新しい市場への進出をきっかけに、会社は大きく飛躍した。

「飛躍を遂げる」の使い方

「飛躍を遂げる」は、大きな進歩や成長を実現したことを表す表現です。

「遂げる」には、物事を成し遂げるという意味があるため、成長の結果や成果を強調したい場合に使いやすい言い方です。

例:彼は新しい分野に挑戦し、研究者として大きな飛躍を遂げた。

例:新技術の開発によって、この産業は飛躍的な発展を遂げた。

「大きく飛躍する」の使い方

「大きく飛躍する」は、以前と比較して目覚ましい成長や進歩を見せたことを強調する表現です。

「飛躍」そのものに大きな進歩というニュアンスがありますが、「大きく」を加えることで、その変化の大きさをさらに強調できます。

例:海外での経験をきっかけに、彼女は演奏家として大きく飛躍した。

「飛躍の年」の使い方

「飛躍の年」は、その一年を大きな成長や発展につなげたい場合によく使われる表現です。

新年の抱負や仕事上の目標などで、「今年を飛躍の年にしたい」のように使われます。

例:今年は新しい事業にも挑戦し、会社にとって飛躍の年にしたい。

「飛躍」は、すでに大きく成長したことだけでなく、これから大きく成長したいという目標や期待を表す場合にも使える言葉です。

「飛躍的」の使い方

「飛躍的」は、進歩や発展の程度が非常に大きいことを表します。

「飛躍的に向上する」「飛躍的な進歩」「飛躍的に成長する」などの形で使われます。

例:新しい技術の導入によって、生産効率が飛躍的に向上した。

「飛躍」と「飛躍的」は意味が近いものの、文章の中での使い方が異なります。
「飛躍的」の意味については、ここでは基本的な使い方にとどめます。

「飛躍」を使った例文10選

「飛躍」は、人や企業の成長、技術の進歩、スポーツでの活躍など、さまざまな場面で使われます。

「飛躍する」「飛躍を遂げる」「飛躍の年」など、実際によく使われる表現を中心に例文を10例紹介します。

大きく跳躍して飛躍の意味を表現するスポーツ選手

「飛躍」は本来の「飛び上がる」という意味から、大きな進歩や成長を表す言葉としても使われます。

人の成長や活躍を表す例文

例文1:彼は海外での経験をきっかけに、研究者として大きく飛躍した

例文2:若手選手が今シーズン大きな飛躍を遂げ、代表メンバーに選ばれた。

例文3:新しい役職への挑戦が、彼女にとってさらなる飛躍につながった。

企業やビジネスで使う例文

例文4:新商品の成功によって、会社は大きな飛躍を遂げた

例文5:海外市場への進出を足掛かりに、さらなる飛躍が期待されている。

例文6:今年を会社にとって飛躍の年にするため、新しい事業に挑戦する。

技術や研究で使う例文

例文7:AIの登場によって、画像認識技術は飛躍的に進歩した

例文8:新しい製造方法の開発により、生産効率が飛躍的に向上した

日常や目標について使う例文

例文9:これまでの経験を生かし、今年は自分自身が飛躍する一年にしたい。

例文10:小さな成功を積み重ねたことが、後の大きな飛躍につながった。

このように「飛躍」は、以前の状態から大きく成長・進歩したことを表す場合に使われます。

また、「飛躍した」「飛躍を遂げた」のように過去の成果を表すだけでなく、「さらなる飛躍を目指す」「飛躍の年にする」のように、これからの成長への期待や目標を表す場合にも使える言葉です。

「飛躍」と「躍進」の違い

「飛躍」と「躍進」は、どちらも大きく進歩したり成長したりすることを表す言葉です。

意味が似ているため同じように使われることもありますが、ニュアンスには違いがあります。

簡単に分けると、「飛躍」は一段階を飛び越えるような大きな進歩「躍進」は勢いよく前進・発展することを表します。

一段階を大きく越える飛躍と勢いよく前進する躍進の違い

「飛躍」は大きく段階を越える進歩、「躍進」は勢いよく前進・発展することを表します。

「飛躍」は大きく段階を越えるような進歩

「飛躍」は、もともと飛び上がることや跳躍することを意味する言葉です。

そこから転じて、それまでの状態から大きく進歩したり、一段高い段階へ進んだりすることを表します。

たとえば、「研究者として大きく飛躍した」といえば、それまでより能力や実績を大きく伸ばし、次の段階へ進んだことを表します。

「さらなる飛躍を目指す」「飛躍の年にする」のように、将来の大きな成長への期待や目標を表す場合にもよく使われます。

「躍進」は勢いよく進歩・発展すること

「躍進」は、勢いよく進歩したり発展したりすることを表します。

企業が急速に業績を伸ばした場合や、スポーツ選手・チームなどが目覚ましい成績を残した場合によく使われます。

たとえば、「若手選手が今シーズン躍進した」といえば、その選手が大きく成績を伸ばし、存在感を高めたことを表します。

「飛躍」と比べると、勢いよく前進して成果を伸ばしている様子を表しやすい言葉です。

「飛躍」と「躍進」の違いを比較

比較飛躍躍進
基本的な意味大きく進歩・発展すること勢いよく進歩・発展すること
ニュアンス一段階を大きく越えるような進歩勢いよく前進し成果を伸ばす
よく使う対象人・能力・技術・企業など企業・組織・選手・チームなど
よく使う表現飛躍する・飛躍を遂げる・さらなる飛躍躍進する・躍進を遂げる・目覚ましい躍進
研究者として大きく飛躍した若手選手が今シーズン躍進した

「飛躍」と「躍進」は言い換えられる?

「飛躍」と「躍進」は意味が重なる部分があるため、文章によっては言い換えられます。

たとえば、「会社が大きな飛躍を遂げた」と「会社が大きな躍進を遂げた」は、どちらも会社が大きく成長したことを表せます。

ただし、以前の段階から大きくレベルアップしたことを強調するなら「飛躍」勢いよく成長して成果を伸ばしたことを強調するなら「躍進」が使いやすいでしょう。

両者を厳密に区別できない場合もありますが、「大きな段階の変化」なのか「勢いのある前進」なのかを意識すると使い分けやすくなります。

「躍進」は、めざましい勢いで進出・発展することを表す言葉です。
「躍進」の意味や使い方、例文について詳しく知りたい方はこちらも参考にしてください。
「躍進」とは?意味と使い方・例文や「飛躍」との違いを解説

スポンサーリンク

「飛躍」の類語・似た意味の言葉

「飛躍」には、「進歩」「発展」「成長」「向上」など、似た意味を持つ言葉があります。

いずれも物事が以前よりよい状態へ進むことを表しますが、意味や使われる場面には少しずつ違いがあります。

「飛躍」はその中でも、以前の状態から大きく進歩・発展することを強調する言葉です。

「飛躍」の主な類語

類語意味・ニュアンス
進歩物事が以前よりよい状態や高い段階へ進むこと
発展物事の規模や内容が広がり、より盛んになること
成長人や企業、組織などが大きくなったり能力を高めたりすること
向上能力や品質、成績などが以前よりよくなること
躍進勢いよく進歩・発展すること
前進物事が目標や目的に向かって先へ進むこと

「進歩」と「飛躍」の違い

「進歩」は、物事が以前よりよい状態や高い段階へ進むことを幅広く表します。

少しずつ改善される場合にも使えるため、「技術が進歩する」「考え方が進歩する」などと表現できます。

一方、「飛躍」は通常の進歩よりも変化や成長の幅が大きいことを強調します。

「技術が進歩した」よりも「技術が飛躍的に進歩した」と表現することで、非常に大きな進歩があったことを伝えられます。

「発展」と「飛躍」の違い

「発展」は、物事の規模や内容が広がり、より盛んな状態になることを表します。

「産業の発展」「地域の発展」「経済の発展」など、継続的な変化についても使える言葉です。

これに対して「飛躍」は、以前の状態から大きく段階を上げるような進歩や発展を表します。

そのため、長期的に広がっていく様子なら「発展」、大きな変化や成長を強調するなら「飛躍」が使いやすいでしょう。

「成長」と「飛躍」の違い

「成長」は、人の身体や能力、企業や事業などが大きくなったり発達したりすることを幅広く表します。

「子どもが成長する」「社員が成長する」「会社が成長する」のように、日常的にもよく使われます。

一方、「飛躍」は単なる成長ではなく、それまでと比べて大きく能力や実績を伸ばした場合に適しています。

たとえば、「選手として成長した」なら以前より実力が高まったことを表し、「選手として大きく飛躍した」なら一段高いレベルへ進んだ印象が強くなります。

類語の中でも「飛躍」は大きな変化を強調する

「進歩」「発展」「成長」「向上」は、いずれも以前よりよい状態になることを表します。

その中で「飛躍」は、一段階を越えるような大きな進歩や成長を強調したい場合に適した表現です。

どの程度の変化を伝えたいのかを考えると、「飛躍」とその類語を使い分けやすくなるでしょう。

「飛躍」の言い換え表現

「飛躍」は、文章の内容や使う場面によって「進歩」「成長」「発展」「向上」「躍進」などに言い換えることができます。

ただし、「飛躍」にはそれまでの状態から大きく進歩・発展するというニュアンスがあります。
言い換える場合は、どのような変化を表したいのかによって言葉を選ぶことが大切です。

「進歩」への言い換え

「進歩」は、物事が以前よりよい状態や高い段階へ進むことを表します。

技術や研究、能力などについて「飛躍」を言い換える場合に使いやすい言葉です。

飛躍:医療技術はこの数十年で大きく飛躍した。
言い換え:医療技術はこの数十年で大きく進歩した。

「成長」への言い換え

「成長」は、人や企業、組織などが以前より大きくなったり、能力を高めたりすることを表します。

「飛躍」ほど大きな変化を強調しないため、幅広い場面で使える言い換えです。

飛躍:彼はこの一年で営業担当者として大きく飛躍した。
言い換え:彼はこの一年で営業担当者として大きく成長した。

「発展」への言い換え

「発展」は、物事の規模や内容が広がり、より盛んな状態になることを表します。

企業や事業、産業、地域などについて「飛躍」を言い換える場合に適しています。

飛躍:新しい技術によって、この産業は大きな飛躍を遂げた。
言い換え:新しい技術によって、この産業は大きく発展した。

「向上」への言い換え

「向上」は、能力や品質、成績などが以前よりよい状態になることを表します。

特に、具体的な能力や性能などが高まったことを表したい場合に使いやすい言葉です。

飛躍:新しい練習方法によって、選手の技術は飛躍的に伸びた。
言い換え:新しい練習方法によって、選手の技術は大きく向上した。

「躍進」への言い換え

「躍進」は、「飛躍」と特に意味が近い言葉です。

「飛躍」が大きな段階を越えるような進歩を表すのに対して、「躍進」は勢いよく前進・発展することを表します。

飛躍:若手選手が今シーズン大きな飛躍を遂げた。
言い換え:若手選手が今シーズン目覚ましい躍進を遂げた。

「飛躍」の言い換えを一覧で比較

言い換え主なニュアンス使いやすい対象
進歩以前よりよい状態へ進む技術・研究・能力
成長能力や規模などが大きくなる人・企業・組織
発展規模や内容が広がり盛んになる企業・産業・地域
向上能力・品質・成績などが高まる能力・技術・性能
躍進勢いよく進歩・発展する企業・組織・選手

「飛躍」が持つ大きな変化まで伝えたい場合は、無理に別の言葉へ置き換えず、そのまま「飛躍」を使うのが自然です。

一方、変化の大きさを強調する必要がない場合は、「進歩」「成長」「発展」「向上」などに言い換えると、文章の意味が伝わりやすくなります。

スポンサーリンク

「飛躍」の対義語・反対語

「飛躍」の対義語・反対語を考える場合は、「大きく進歩・発展する」という意味の反対になる言葉を選びます。

代表的なものには、「停滞」「後退」「衰退」などがあります。

ただし、「飛躍」と一対一で対応する決まった対義語があるというよりも、文章の意味や状況によって適切な反対表現が変わります。

「飛躍」の対義語として使える言葉

対義語・反対語意味・ニュアンス
停滞物事が進まず、同じような状態にとどまること
後退以前より悪い状態や低い段階へ戻ること
衰退勢いや力などが次第に衰えていくこと
低下能力・水準・成績などが下がること
退歩進歩とは反対に、以前より劣った状態になること

「停滞」は飛躍せずに進歩が止まる状態

「停滞」とは、物事が順調に進まず、同じような状態にとどまることを意味します。

「飛躍」が大きく前へ進むことを表すのに対して、「停滞」は前進が止まっている状態を表します。

飛躍:新商品の成功によって会社は大きな飛躍を遂げた。
反対の表現:新商品の不振によって会社の成長は停滞した。

「後退」は以前より悪い状態へ戻ること

「後退」は、物事が以前より悪い状態や低い段階へ戻ることを表します。

「飛躍」が一段高い段階へ進むイメージなら、「後退」は反対に以前の状態へ戻ってしまうイメージです。

飛躍:新しい技術によって性能が飛躍的に向上した。
反対の表現:設計の変更によって性能が以前より後退した。

「衰退」は勢いや力が衰えていくこと

「衰退」は、勢いや活力、規模などが次第に衰えていくことを意味します。

企業や産業、地域などの発展について「飛躍」と反対の状態を表したい場合に使いやすい言葉です。

飛躍:その産業は新技術の登場によって大きく飛躍した。
反対の表現:市場の縮小によって、その産業は次第に衰退した。

「飛躍的」の対義語は?

「飛躍的」は、物事の進歩や発展の程度が非常に大きいことを表します。

そのため、「飛躍的」の反対を表したい場合も、一つの決まった対義語に置き換えるというより、文脈に応じて「緩やかな」「わずかな」「停滞した」などを使い分けるのが自然です。

たとえば、「売上が飛躍的に伸びた」の反対なら「売上の伸びはわずかだった」、「技術が飛躍的に進歩した」の反対なら「技術の進歩が停滞した」のように表現できます。

このように「飛躍」の対義語・反対語は、何が飛躍したのか、どのような反対の状態を表したいのかによって、「停滞」「後退」「衰退」「低下」などから選ぶとよいでしょう。

「話が飛躍する」「飛躍しすぎ」とは?

「飛躍」は大きな進歩や発展を表す一方で、「話が飛躍する」「論理が飛躍する」のように、別の意味でも使われます。

この場合の「飛躍」は、話や考え方の途中にある説明や根拠を飛び越えて、急に別の結論へ進んでしまうことを表します。

「大きく成長する」という良い意味の「飛躍」とは、使われ方が異なるので注意しましょう。

説明の途中を飛ばして話や論理が飛躍している会議の様子

「話が飛躍する」は、必要な説明や根拠を飛び越えて結論へ進んでしまうことを表します。

「話が飛躍する」の意味

「話が飛躍する」とは、話の途中に必要な説明がなく、急に別の話題や結論へ進んでしまうことを意味します。

たとえば、ある出来事について話していたのに、十分な根拠がないまま大きな結論へ結びつけてしまうような場合です。

例:一度売上が落ちただけで「この会社はもう倒産する」と考えるのは、少し話が飛躍している。

例:彼の説明は途中の根拠が抜けていて、話が飛躍しているように感じた。

「論理が飛躍する」の意味

「論理が飛躍する」とは、結論に至るまでに必要な根拠や説明が十分ではない状態を表します。

前提から結論までのつながりが弱く、「なぜその結論になるのか」が分かりにくい場合に使われます。

例:そのデータだけで商品の人気が今後も続くと判断するのは、論理が飛躍している。

例:結論そのものは理解できるが、そこに至るまでの論理に飛躍がある。

「飛躍しすぎ」の意味

「飛躍しすぎ」は、考え方や話の展開が必要以上に先へ進んでしまっていることを表す言い方です。

「その考えは飛躍しすぎではないか」のように、相手の結論に十分な根拠がないことを指摘する場面などで使われます。

例:一回失敗しただけで「自分には才能がない」と考えるのは飛躍しすぎだ。

例:この結果だけで計画全体が失敗だったと判断するのは、少し飛躍しすぎている。

「飛躍しすぎ」の言い換え表現

「飛躍しすぎ」は、文脈によって次のような表現に言い換えることができます。

言い換えニュアンス
話が飛びすぎている話題や結論が急に先へ進んでいる
論理に飛躍がある根拠から結論までのつながりが弱い
結論を急ぎすぎている十分に検討せず結論を出している
話を広げすぎている元の内容から必要以上に話を広げている
根拠が不十分である結論を支える理由や証拠が足りない

「話が飛躍する」の言い換えは場面で選ぶ

日常会話なら「話が飛びすぎている」「話が先に進みすぎている」などにすると、やわらかい表現になります。

一方、ビジネスや文章では「論理に飛躍がある」「根拠が不十分である」などのほうが、何が問題なのかを具体的に伝えられます。

このように、「話が飛躍する」という場合の「飛躍」は、成長や発展ではなく、説明や根拠などの途中の段階を飛び越えてしまうことを表しています。

「飛躍」の英語表現

「飛躍」は英語では、使う場面によってleap、progress、advance、breakthroughなどで表現できます。

日本語の「飛躍」に完全に一致する英単語が一つあるわけではありません。
人や企業の大きな成長なのか、技術の進歩なのかによって適切な表現を選びます。

leap|大きな飛躍・急激な進歩

「leap」は、本来「跳ぶこと」「跳躍」を意味する言葉です。

そこから、大きな進歩や急激な変化という意味でも使われ、「飛躍」のイメージに近い英語表現の一つです。

例文:The company made a great leap forward.
(その会社は大きな飛躍を遂げました。)

progress|進歩・発展

「progress」は、物事がよりよい状態へ進む「進歩」「発展」を表します。

研究や技術、能力などが進歩したことを表す場合に使いやすい言葉です。

例文:She has made remarkable progress this year.
(彼女は今年、目覚ましい進歩を遂げました。)

advance|前進・進歩

「advance」は、「前進」「進歩」「発展」といった意味を持ちます。

科学や技術、医療などの大きな進歩を表す場合によく使われます。

例文:Recent advances in medical technology have been remarkable.
(近年の医療技術の進歩は目覚ましいものがあります。)

breakthrough|大きな前進・画期的な進展

「breakthrough」は、それまで越えられなかった壁を突破するような、画期的な進歩や成果を表します。

研究や技術などで、それまでの段階を大きく越える成果が生まれた場合には、「飛躍」に近い表現として使えます。

例文:The discovery led to a major breakthrough in medical research.
(その発見は、医学研究に大きな飛躍をもたらしました。)

「さらなる飛躍」は英語でどう表現する?

日本語では「さらなる飛躍を期待する」「さらなる飛躍を目指す」という表現もよく使われます。

英語では文脈に応じて、「さらなる成長」「さらなる進歩」と考えて表現すると自然です。

例文:We look forward to his further growth and success.
(彼のさらなる飛躍と活躍を期待しています。)

例文:The company aims to achieve further growth.
(その会社はさらなる飛躍を目指しています。)

「飛躍」の英語表現を一覧で比較

英語主な意味使いやすい場面
leap大きな飛躍・急激な進歩大幅な成長・進歩
progress進歩・発展研究・技術・能力
advance前進・進歩科学・技術・医療
breakthrough画期的な進展・突破研究・技術・発見

「飛躍」を英語にする場合は、日本語をそのまま一語に置き換えるのではなく、大きな成長なのか、進歩なのか、画期的な前進なのかを考えて表現を選ぶとよいでしょう。

まとめ|「飛躍」は大きく進歩・発展すること

「飛躍」とは、飛び上がることから転じて、以前の状態から大きく進歩・発展することを意味する言葉です。

読み方は「ひやく」で、「飛躍する」「飛躍を遂げる」「さらなる飛躍」「飛躍の年」など、さまざまな形で使われます。

似た言葉の「躍進」も進歩や発展を表しますが、ニュアンスには違いがあります。
「飛躍」は一段階を越えるような大きな進歩を表し、「躍進」は勢いよく前進して成果を伸ばすことを表す場合に使いやすい言葉です。

「飛躍」の類語には「進歩」「発展」「成長」「向上」「躍進」などがあり、反対の状態を表す言葉としては「停滞」「後退」「衰退」などがあります。

また、「話が飛躍する」「論理が飛躍する」という場合は意味が異なります。
この場合は、必要な説明や根拠などを飛び越えて、急に結論へ進んでしまうことを表します。

「飛躍」は、人の成長や企業の発展、技術の進歩など幅広い場面で使える言葉です。
「躍進」など似た言葉との違いも理解し、伝えたい内容に合わせて使い分けましょう。

スポンサーリンク

関連記事