「威風堂々」の使い方とは?例文でわかりやすく解説

「威風堂々」という言葉の意味は分かっても、実際の文章ではどのように使えばよいのか迷うことがあります。
「威風堂々」は、「威風堂々と歩く」「威風堂々とした姿」「威風堂々たる態度」など、後ろに続く言葉によってさまざまな使い方ができる四字熟語です。
また、人の姿や態度だけでなく、スポーツの入場や行進、建物などを表現するときにも使えます。
この記事では、「威風堂々」の正しい使い方を豊富な例文とともに解説します。
「威風堂々と」「威風堂々とした」「威風堂々たる」の違いや、場面別の使い方、間違えやすい表現についても紹介します。
威風堂々の正しい使い方とは?
「威風堂々(いふうどうどう)」は、威厳があって立派な様子や、気勢が盛んな様子を表す四字熟語です。
実際の文章では、人の姿や態度、歩き方、行進などが堂々として立派に見えるときに使われます。
代表的な使い方には、次のようなものがあります。
・威風堂々と歩く
・威風堂々と入場する
・威風堂々とした姿
・威風堂々とした態度
・威風堂々たる風格
このように、「威風堂々」だけで使うよりも、「と」「とした」「たる」などを続けて文章の中で使うことが多い言葉です。
「威風堂々と」は動作を表す言葉につながる
「威風堂々と」は、
「歩く」
「進む」
「入場する」
「行進する」
など、動作を表す言葉につなげて使えます。
たとえば、
「選手たちは威風堂々と会場へ入場した」
とすれば、選手たちが自信に満ちた堂々とした姿で入場する様子を表現できます。
「威風堂々とした」は姿や態度を表しやすい
「威風堂々とした」は、
「姿」
「態度」
「風貌」
など、その人や物の様子を表す言葉につなげて使います。
「彼の威風堂々とした姿が印象に残った」
のように使えば、その人物に威厳や風格があり、立派に見えたことが伝わります。
「威風堂々たる」はやや硬い表現
「威風堂々たる態度」「威風堂々たる風格」のように、「威風堂々たる」という形でも使われます。
「威風堂々とした」に比べるとやや硬く、文章的な響きを持つ表現です。
そのため、日常的な文章なら「威風堂々とした」、格調のある文章や描写では「威風堂々たる」といった使い分けもできます。
「威風堂々と」「威風堂々とした」「威風堂々たる」は、後ろに続く言葉によって使い分けると覚えると分かりやすいでしょう。
次の章から、それぞれの使い方を例文とともに詳しく見ていきます。
「威風堂々」の基本的な意味や読み方、由来については、「威風堂々」とは?意味や読み方をわかりやすく解説!由来や使い方もで詳しく解説しています。
「威風堂々と」の使い方と例文
「威風堂々と」は、堂々として威厳のある様子で何かをすることを表すときに使います。
「歩く」「進む」「入場する」「行進する」など、人や集団の動作を表す言葉につなげるのが代表的な使い方です。

「威風堂々と」は、「歩く」「進む」などの動作につなげて使えます。
「威風堂々と歩く」の例文
「歩く」と組み合わせると、自信に満ち、堂々とした姿で歩いている様子を表現できます。
・彼は大勢の観客が見守るなか、威風堂々と歩いてきた。
・代表選手は胸を張り、威風堂々と会場を歩いた。
・主役を務める俳優が、威風堂々と舞台へ歩み出た。
単にゆっくり歩いているという意味ではなく、歩く姿から威厳や風格、立派さが感じられることがポイントです。
「威風堂々と入場する」の例文
スポーツ大会や式典などでは、「入場する」と組み合わせて使うこともできます。
・選手団は観客から大きな拍手を受け、威風堂々と入場した。
・優勝候補のチームが威風堂々と会場へ入場する。
・式典では代表者たちが威風堂々と会場に入ってきた。
大勢の人が見守る場面で、胸を張って堂々と進む様子を表現するのに適しています。
「威風堂々と行進する」の例文
複数の人が整然と進む場面では、「行進する」との組み合わせも自然です。
・選手たちは旗を先頭に、威風堂々と行進した。
・楽隊が威風堂々と大通りを行進していく。
・参加者たちは列を整え、威風堂々と会場内を進んだ。
この場合は、一人ひとりの姿というより、集団全体の整った動きや堂々とした雰囲気を表すことができます。
「威風堂々と」は、このように動作と組み合わせることで、「どのような様子でその行動をしたのか」を具体的に伝えられる表現です。
「威風堂々とした」の使い方と例文
「威風堂々とした」は、人や物の姿、態度、風貌などが、威厳に満ちて堂々としていることを表すときに使います。
「威風堂々と歩く」のように動作を表すのではなく、その人や物がどのように見えるのかを表現しやすい形です。
「威風堂々とした姿」の例文
「姿」と組み合わせると、外から見た堂々とした印象や風格を表現できます。
・決勝戦に臨む選手の威風堂々とした姿が印象的だった。
・大勢の観客の前に立つ彼は、威風堂々とした姿を見せていた。
・長い経験を積んだ指揮者の威風堂々とした姿に、会場の視線が集まった。
立ち姿や振る舞いから、威厳や自信、風格が感じられる場合に使うと自然です。
「威風堂々とした態度」の例文
「態度」と組み合わせると、人前でも物おじせず、落ち着いて堂々と振る舞う様子を表せます。
・彼女は重要な会議でも威風堂々とした態度を崩さなかった。
・代表者は多くの質問を受けても、威風堂々とした態度で答えた。
・若いリーダーながら、その威風堂々とした態度には頼もしさが感じられた。
ここでいう「威風堂々とした態度」は、偉そうに振る舞うことではありません。
落ち着きや自信があり、その振る舞いに立派さを感じさせる態度を表します。
「威風堂々とした風貌」の例文
「風貌(ふうぼう)」とは、顔つきや姿などから受ける外見上の印象を表す言葉です。
・長年その道を歩んできた職人は、威風堂々とした風貌をしていた。
・舞台に現れた俳優の威風堂々とした風貌に、観客は引き込まれた。
「風貌」と組み合わせると、顔つきだけではなく、姿全体から感じられる風格や存在感まで表現できます。
このように「威風堂々とした」は、「姿」「態度」「風貌」など、人物や物の状態・印象を表す言葉につなげて使うのが基本です。
「威風堂々たる」の使い方と例文
「威風堂々たる」は、「威風堂々とした」と同じように、後ろに名詞を続けて使う表現です。
「威風堂々たる姿」「威風堂々たる態度」「威風堂々たる風格」などと使い、威厳があって堂々とした様子を、やや格調高く表現したい場合に適しています。
日常会話よりも、文章や人物描写、歴史的な場面などで目にすることが多い表現です。
「威風堂々たる姿」の例文
・壇上に立った指揮者の威風堂々たる姿に、会場の視線が集まった。
・武将の威風堂々たる姿を描いた絵が展示されている。
・長い航海から戻った帆船は、威風堂々たる姿で港へ入ってきた。
「威風堂々とした姿」としても意味は通じますが、「威風堂々たる姿」とすると、より重々しく格調のある響きになります。
「威風堂々たる態度」の例文
・代表者は大勢を前にしても、威風堂々たる態度を崩さなかった。
・将軍は威風堂々たる態度で家臣たちの前に現れた。
・彼の威風堂々たる態度は、周囲の人々に強い印象を与えた。
人物の堂々とした振る舞いを、重みや威厳を込めて描写したい場合に使いやすい表現です。
「威風堂々とした」と「威風堂々たる」の違い
どちらも基本的に表している意味は同じですが、文章から受ける印象には違いがあります。
「威風堂々とした姿」
→ 現代の文章や会話でも使いやすい
「威風堂々たる姿」
→ やや硬く、格調や重厚さを感じさせる
そのため、普段の文章なら「威風堂々とした」が使いやすく、歴史上の人物や壮大な場面などを印象的に描写したい場合には「威風堂々たる」もよく合います。
意味そのものより、文章全体の雰囲気に合わせて使い分けるとよいでしょう。

長い経験から生まれる落ち着きや風格も、「威風堂々」と表現できます。
威風堂々を人物に使う場合の例文
「威風堂々」は、人の姿や態度を表すときによく使われる言葉です。
大勢の前でも物おじせずに振る舞う人や、経験を重ねて風格を感じさせる人など、姿や態度から威厳や立派さが伝わってくる人物を表現するのに適しています。
人物に使う場合の例文を、場面ごとに見てみましょう。
仕事・ビジネスで使う例文
・新社長は大勢の社員を前に、威風堂々と就任のあいさつをした。
・厳しい質問が続いても、彼女は威風堂々とした態度で受け答えした。
・長年会社を率いてきた会長の威風堂々たる姿には、さすがの貫禄があった。
仕事の場面では、単に役職が高いから「威風堂々」と表現するのではなく、実際の立ち居振る舞いに落ち着きや威厳が感じられる場合に使うと自然です。
経験を積んだ人物に使う例文
・長年この道を歩んできた職人は、威風堂々とした風格を漂わせていた。
・名監督は決勝戦を前にしても、威風堂々と選手たちを送り出した。
・ベテラン俳優が威風堂々と舞台中央へ現れると、客席の空気が一変した。
経験や実績を重ねた人物の場合は、「風格」「貫禄」「存在感」などを感じさせる場面で使いやすくなります。
若い人にも「威風堂々」は使える?
「威風堂々」は、年齢を重ねた人だけに使う言葉ではありません。
・若い選手とは思えないほど、威風堂々とインタビューに答えていた。
・初めての大舞台にもかかわらず、彼女は威風堂々とした姿を見せた。
・新人ながら、威風堂々と壇上で自分の考えを述べた。
このように、若い人でも物おじせず堂々と振る舞い、その姿に立派さが感じられる場合には使うことができます。
「威風堂々」は年齢や地位そのものを表す言葉ではなく、その場で見せる姿や態度を表す言葉だと考えると分かりやすいでしょう。
威風堂々をスポーツ・行進に使う場合の例文
「威風堂々」は、スポーツ選手の入場やチームの行進など、集団が堂々と進む様子にもよく合う表現です。
胸を張って整然と進む姿や、自信に満ちた雰囲気から力強さや立派さが感じられる場面で使うと自然です。
スポーツ選手に使う例文
・決勝戦を前に、両チームの選手たちが威風堂々とグラウンドへ入場した。
・前年の優勝チームは、観客の大きな拍手を受けながら威風堂々と現れた。
・日本代表の選手たちは、胸を張って威風堂々と開会式に臨んだ。
・初出場の選手だったが、入場する姿は実に威風堂々としていた。
スポーツでは、試合の結果や実力そのものではなく、選手が見せる堂々とした姿や振る舞いについて「威風堂々」と表現できます。
そのため、必ずしも優勝者や強豪チームだけに使う言葉ではありません。
行進する集団に使う例文
・楽隊は演奏に合わせて、威風堂々と大通りを行進した。
・参加者たちは隊列を整え、威風堂々と会場内を進んだ。
・式典では代表団が旗を先頭に威風堂々と行進した。
・整然と進む一団の姿は、まさに威風堂々としていた。
集団に使う場合は、一人ひとりの表情よりも、隊列全体の整った動きや力強い雰囲気を表すことができます。
勝ち誇る様子という意味ではない
「威風堂々」という言葉から、「勝者が誇らしげに歩く姿」を思い浮かべることもあるでしょう。
しかし、「威風堂々」そのものに「試合に勝った」「相手に勝ち誇っている」という意味があるわけではありません。
たとえば、試合前の入場でも、初出場の選手でも、その姿が堂々として立派であれば「威風堂々」と表現できます。
勝敗ではなく、姿や態度から感じられる威厳や堂々とした印象を表す言葉だと覚えておくと、使い方を間違えにくいでしょう。
威風堂々を建物や景観に使う場合の例文
「威風堂々」は人物の姿や態度に使うイメージが強い言葉ですが、建物や船など、人以外のものを表現する場合にも使えます。
大きさだけではなく、重厚さや風格、圧倒的な存在感を感じさせるものに使うと自然です。

重厚さや風格、圧倒的な存在感を持つ建造物にも「威風堂々」は使えます。
城や歴史的な建物に使う例文
・山の上には、古い城が威風堂々とそびえている。
・長い歴史を持つその建物は、今も威風堂々とした姿を残している。
・石垣の上に建つ城の威風堂々たる姿に、思わず足を止めた。
・正面から眺めると、歴史ある建物の威風堂々とした佇まいがよく分かる。
城や歴史的建造物の場合は、単に「大きい」というだけではなく、長い歴史を感じさせる重厚さや風格まで表現できます。
船などの大きなものに使う例文
・大型の帆船が、威風堂々と港へ入ってきた。
・その船は広い海を威風堂々と進んでいった。
・港に停泊する大型船は、威風堂々とした姿でひときわ目を引いていた。
この場合も、船の大きさだけを表しているのではありません。
堂々と進む様子や、その姿から感じられる力強さ・立派さ・存在感を含めて表現しています。
自然の景観にも使える?
雄大な山などについて「威風堂々」と表現することもできますが、人物や建造物に比べると、使う場面は選びます。
たとえば、
「雪をいただいた山が威風堂々とそびえている」
とすれば、山の大きさだけでなく、堂々とした存在感まで印象的に描写できます。
ただし、一般的な自然風景なら「雄大な」「壮大な」「荘厳な」などのほうが自然な場合もあります。
「威風堂々」は何にでも使える言葉ではなく、その対象から威厳や風格、堂々とした存在感を感じられるかを考えて使うとよいでしょう。
威風堂々の間違いやすい使い方
「威風堂々」は、堂々として立派な姿や態度を表す便利な言葉ですが、意味を取り違えると不自然な使い方になることがあります。
特に注意したいのが、「偉そう」「自慢げ」「大きい」といった意味との混同です。
間違いやすいポイントを確認しておきましょう。
「偉そう」「傲慢」という意味ではない
「威」という漢字から、「威張っている」「偉そうにしている」という意味だと思われることがあります。
しかし、「威風堂々」は基本的に相手を悪く評価する言葉ではありません。
たとえば、
「彼は威風堂々と壇上に立った」
という場合は、「偉そうに壇上に立った」という意味ではなく、堂々としていて立派な姿だったことを表します。
相手の威厳や風格、立派さを表す肯定的な場面で使うのが基本です。
「自信満々」とは意味が少し違う
「威風堂々」と「自信満々」も似ているように見えますが、同じ意味ではありません。
「自信満々」は、その人自身が強い自信を持っている様子を表します。
一方、「威風堂々」は、その人の姿や態度を外から見て、威厳や風格があり立派だと感じられる様子を表します。
そのため、
「本人は自信満々だった」
とは言えても、その姿に立派さや威厳が感じられなければ、必ずしも「威風堂々」とは限りません。
大きいものなら何でも使えるわけではない
建物や船などにも「威風堂々」は使えますが、単にサイズが大きいだけで使う言葉ではありません。
たとえば、大きな建物であっても、単に広さを説明したいだけなら、
「大きな建物」
「巨大な建物」
と表現するほうが自然です。
「威風堂々とした建物」と表現する場合は、大きさに加えて、重厚さや風格、堂々とした存在感が感じられることがポイントになります。
悪い意味で使うと誤解されることがある
「彼は威風堂々としていて嫌な人だ」
のように、相手の横柄さや傲慢さを批判する意味で使うと、本来伝えたい内容とずれることがあります。
偉そうな態度を批判したいのであれば、
「横柄な態度」
「尊大な態度」
「傲慢な態度」
など、意味に合った言葉を選ぶほうが明確です。
「威風堂々」は、威張っている様子ではなく、威厳や風格を伴った堂々とした様子を表す言葉だと覚えておくと、使い方を間違えにくいでしょう。
「威風堂々」と似た意味を持つ「威風凛々」「英姿颯爽」との違いや、別の言葉への言い換えについては、「威風堂々」の類語・類義語は?言い換え表現と意味の違いを解説も参考にしてください。
威風堂々の使い方と例文についてまとめ
「威風堂々(いふうどうどう)」は、威厳があって立派な様子や、堂々とした姿・態度を表す四字熟語です。
文章では主に、次の3つの形で使われます。
・「威風堂々と」→ 歩く・進む・入場する・行進するなどの動作
・「威風堂々とした」→ 姿・態度・風貌などの状態や印象
・「威風堂々たる」→ 姿・態度・風格などを格調高く表現する場合
たとえば、
「選手たちは威風堂々と入場した」
「彼の威風堂々とした姿が印象に残った」
「指揮者の威風堂々たる風格に圧倒された」
などと使うことができます。
また、「威風堂々」は人物だけでなく、スポーツの入場や行進、城や歴史的建造物、船などの堂々として存在感のある様子にも使える言葉です。
一方で、「偉そう」「傲慢」「自慢げ」という意味ではありません。
威厳や風格があり、周囲から見ても堂々として立派に感じられるかを基準にすると、自然な使い方がしやすくなります。
「威風堂々と」「威風堂々とした」「威風堂々たる」を、表したい場面や後ろに続く言葉に合わせて使い分けましょう。
※記事内の人物画像はAIで生成したイメージです。実在の人物とは関係ありません。
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