気丈に振る舞うとは?意味・読み方と使い方・例文・言い換えを解説

「気丈に振る舞う」とは、
「つらいことや悲しいことがあっても、弱いところを見せず、しっかりとした態度を保つことを表す言葉」
です。
葬儀や別れなどの悲しい場面だけでなく、仕事や日常生活でも
「彼女は気丈に振る舞っていた」
などと使われます。
しかし、「気丈」とは具体的にどのような意味なのでしょうか。
また、「気丈に振る舞う人にはどんな心理がある?」「気丈な女性とは?」「着丈に振る舞うと書くの?」など、気になる点もあります。
この記事では、「気丈に振る舞う」の意味と読み方、使い方と例文、言い換え・類語、人の心理までわかりやすく解説します。
気丈に振る舞うとは?意味をわかりやすく解説
「気丈に振る舞う」とは、つらいことや悲しいことがあっても、弱気になった様子を見せず、しっかりとした態度を保つことを意味します。
「気丈」は、気持ちがしっかりしていて、困難な状況でも簡単にはくじけない様子を表す言葉です。
そのため「気丈に振る舞う」は、本当は悲しかったり不安だったりしても、それを表面には出さず、周囲の前では落ち着いて行動する場合によく使われます。
たとえば、大切な人を亡くした場面で、悲しみをこらえながら参列者へ挨拶をしている人について、
「深い悲しみの中でも、彼女は気丈に振る舞っていた」
などと表現します。
また、事故や災害、仕事上の大きなトラブルなど、精神的につらい状況でも冷静さを失わずに行動している人に対して使われることがあります。
ただし、「気丈に振る舞う」は単に「強い人」という意味ではありません。
内心ではつらさや悲しさを抱えていても、それをこらえて毅然とした態度を見せている、というニュアンスを含むことが多い言葉です。
つまり「気丈に振る舞う」は、
「つらい状況でも弱さを表に出さず、しっかりとした態度を見せること」
と覚えるとわかりやすいでしょう。

悲しみや不安を抱えていても、それを表に出さずしっかり行動する様子を「気丈に振る舞う」と表現します。
気丈に振る舞うの読み方|「着丈に振る舞う」は間違い?
「気丈に振る舞う」の読み方は、**「きじょうにふるまう」**です。
「気丈(きじょう)」の「丈」は、「たけ」とも読むため、「きたけにふるまう」と読んでしまうことがありますが、この場合は「きじょう」と読みます。
また、「着丈に振る舞う」という表記で検索されることもありますが、これは誤りです。
「着丈(きたけ)」は、衣服の首の付け根付近から裾までの長さを表す言葉であり、人の態度や精神的な強さを表す言葉ではありません。
正しい漢字は「気丈」
「気丈」の「気」は気持ちや精神、「丈」には強さやしっかりしている様子を表す意味があります。
「気丈」は、困難な状況にあっても気持ちをしっかり持ち、簡単にはくじけない様子を表します。
したがって、
「悲しみをこらえて、気丈に振る舞う」
「不安を見せず、家族の前では気丈に振る舞った」
といった使い方が正しい表現です。
「騎乗」「机上」などへの変換にも注意
「きじょう」と入力すると、「騎乗」や「机上」など別の漢字に変換されることがあります。
「騎乗」は馬などに乗ること、「机上」は机の上、または実際の現場から離れた考えを表す言葉です。
そのため、「騎乗に振る舞う」「机上に振る舞う」とは書きません。
人がつらい状況でもしっかりとした態度を見せる場合は、**「気丈に振る舞う」**が正しい表記です。
気丈に振る舞うの使い方と例文10選
「気丈に振る舞う」は、悲しみや不安、苦しい状況に置かれていても、それを表面には出さず、しっかりとした態度を見せる場面で使います。
特に、身近な人との別れや葬儀、病気や事故、仕事上のトラブルなど、本来なら動揺しても不思議ではない状況で使われることが多い表現です。
一方で、単に元気な人や明るく振る舞っている人に対して使う言葉ではありません。
その人の内面に悲しみや不安などがあることを踏まえて、「それでもしっかりしている」というニュアンスで使うのがポイントです。
「気丈に振る舞う」を使った例文10選
① 父を亡くしたばかりなのに、彼女は葬儀の間ずっと気丈に振る舞っていた。
② 突然の知らせに大きなショックを受けながらも、家族の前では気丈に振る舞った。
③ 事故の直後にもかかわらず、彼は周囲を心配させまいと気丈に振る舞っていた。
④ 大切な試合に敗れた選手は、悔しさをこらえてインタビューでは気丈に振る舞った。
⑤ 会社で大きなトラブルが起きたが、責任者は部下の前で気丈に振る舞った。
⑥ 子どもを不安にさせないように、母親は努めて気丈に振る舞っていた。
⑦ 長年暮らした町を離れることになり、寂しさを感じながらも彼は気丈に振る舞った。
⑧ 友人との別れがつらかったはずだが、彼女は最後まで笑顔で気丈に振る舞った。
⑨ 周囲から心配されても、本人は「大丈夫です」と気丈に振る舞っていた。
⑩ 本当は不安でいっぱいだったが、みんなを安心させるために気丈に振る舞った。
「気丈に振る舞う」を使うときの注意点
「気丈に振る舞う」には、外から見える態度と本人の内心との間に違いがあることを感じさせる表現です。
そのため、「気丈に振る舞っているから悲しくない」「平気そうだから心配ない」という意味にはなりません。
むしろ、悲しみや不安を抱えているにもかかわらず、それを見せないようにしている場合があります。
「気丈に振る舞う」という言葉を使うときは、表面的な強さだけではなく、その背景にある本人の気持ちまで含めて考えると、言葉のニュアンスをつかみやすくなります。
気丈に振る舞うの言い換え・類語
「気丈に振る舞う」には、「つらい状況でも弱さを見せず、しっかりとした態度をとる」という意味があります。
似た表現はいくつかありますが、それぞれ少しずつニュアンスが異なります。
場面や伝えたい内容に合わせて使い分けることが大切です。
「毅然と振る舞う」
「毅然(きぜん)と振る舞う」は、周囲の状況に動じず、しっかりとした態度をとることを意味します。
「気丈に振る舞う」が悲しみや不安をこらえている様子を表しやすいのに対して、「毅然と振る舞う」は、自分の考えや態度を崩さないという意味合いが強い表現です。
例:批判を受けても、責任者として毅然と振る舞った。
「気丈に見せる」
「気丈に見せる」は、本当は不安や悲しみを感じていても、周囲にはしっかりしているように見せることです。
「気丈に振る舞う」と非常に近い表現ですが、「見せる」には外からどう見えるかを意識しているニュアンスがあります。
例:家族を心配させないために、彼女は自分を気丈に見せていた。
「弱音を吐かない」
「弱音を吐かない」は、苦しい状況でも「つらい」「できない」などと口にしないことを表します。
「気丈に振る舞う」が態度全体を表すのに対して、「弱音を吐かない」は主に言葉に表さないことに重点があります。
例:苦しい治療が続いても、彼は一度も弱音を吐かなかった。
「平静を装う」
「平静を装う」は、内心では動揺していても、何事もないような落ち着いた態度を見せることです。
「気丈に振る舞う」よりも、「本当は平静ではない」という意味が強く表れる言い換えです。
例:突然の知らせに驚いたが、彼女は周囲の前では平静を装った。
「強がる」
「強がる」も、本当は不安だったり弱気だったりするのに、強いように見せることを意味します。
ただし、「気丈に振る舞う」が相手の強さや健気さを肯定的に表すことが多いのに対し、「強がる」には無理をして強く見せているというニュアンスがあります。
そのため、必ずしも同じ意味で置き換えられるわけではありません。
「気丈に振る舞う」の主な言い換え一覧
「気丈に振る舞う」の類語・言い換えとしては、次のような表現があります。
・毅然と振る舞う
・気丈に見せる
・弱音を吐かない
・平静を装う
・気丈な態度をとる
・しっかり振る舞う
・気を強く持つ
・気丈に耐える
・気丈に頑張る
・強がる
ただし、「気丈に振る舞う」には、単なる「強さ」だけではなく、つらさや悲しみを抱えながらも、それを表に出さずに耐えているというニュアンスがあります。
言い換える場合は、その背景にある気持ちまで伝えたいのかを考えて言葉を選ぶとよいでしょう。
気丈に振る舞う人の心理とは?

周囲に心配をかけたくないという気持ちから、つらいときほど気丈に振る舞うこともあります。
気丈に振る舞う人は、外から見ると「精神的に強い人」「どんなときでも冷静な人」という印象を受けることがあります。
しかし、本当に悲しくない、不安を感じていないとは限りません。
むしろ、つらい気持ちを抱えているからこそ、意識して気丈に振る舞っている場合もあります。
では、どのような心理から気丈な態度をとるのでしょうか。
周囲に心配をかけたくない
家族や友人など、大切な人を心配させたくないという気持ちから、気丈に振る舞うことがあります。
本当はつらくても、「自分が落ち込んでいたら、みんなまで不安になってしまう」と考え、あえて普段どおりに接するケースです。
「大丈夫だから心配しないで」と笑顔を見せることも、気丈な振る舞いの一つといえるでしょう。
自分がしっかりしなければと思っている
「今は自分がしっかりしなければならない」という責任感から、弱いところを見せない人もいます。
家族を支える立場にいる人や、職場で責任を負っている人などに見られることがあります。
自分自身も不安を抱えながら、周囲を支えるために気持ちを奮い立たせている状態です。
人前では弱いところを見せたくない
もともと、人に弱音を吐いたり助けを求めたりするのが苦手な人もいます。
「弱いところを見せたくない」「自分のことは自分で乗り越えたい」という気持ちから、つらいときほど気丈に振る舞うことがあります。
この場合、周囲からは平気そうに見えても、本人の内心まで同じとは限りません。
自分自身を奮い立たせようとしている
気丈に振る舞うことが、自分自身の気持ちを支える方法になっている場合もあります。
落ち込んでしまいそうなときに、あえて普段どおりに行動したり、前向きな言葉を口にしたりすることで、「まだ大丈夫」「ここを乗り越えよう」と自分を奮い立たせているのです。
つまり、気丈な振る舞いは必ずしも他人に見せるためだけのものではありません。
気丈に振る舞う人ほど平気とは限らない
気丈に振る舞っている人を見ると、「あの人は強いから大丈夫」と思ってしまうことがあります。
しかし、表面上の態度だけでは、その人がどれほど悲しみや不安を抱えているのかはわかりません。
「気丈に振る舞う」という言葉自体にも、つらい気持ちを抱えながら、それを表に出さずにしっかりしているというニュアンスがあります。
そのため、気丈に振る舞っている人に接するときは、「平気そうだから大丈夫」と決めつけず、必要に応じてそっと見守ったり声をかけたりすることも大切です。
気丈に振る舞う女性とは?「気丈な女性」の意味
「気丈な女性」とは、困難なことや悲しいことがあっても簡単にはくじけず、しっかりとした態度を保つ女性を表す言葉です。
たとえば、大きなトラブルに直面しても冷静に対応する女性や、つらい出来事があっても周囲を気遣いながら行動する女性に対して、「気丈な女性」「気丈に振る舞う女性」と表現することがあります。
「気丈な女性」は褒め言葉?
「気丈な女性」は、一般的には相手の精神的な強さや芯の強さを表す言葉として使われます。
「大変な状況なのに、気丈に振る舞っている」
という場合には、その人の強さや健気な姿を評価するニュアンスが含まれることがあります。
ただし、「気丈」という言葉は、単に「性格が強い」「気が強い」という意味ではありません。
悲しみや不安などを抱えながらも、それに負けずにしっかりしている様子を表すところがポイントです。
「気丈な性格」と「気が強い」は同じではない
「気丈な性格」と「気が強い」は似ているように感じますが、意味には違いがあります。
「気丈」は、困難な状況でも気持ちをしっかり持ち、簡単にはくじけない様子を表します。
一方、「気が強い」は、自己主張が強い、勝ち気である、簡単には引き下がらないといった意味で使われることがあります。
そのため、
「気丈な女性」=「気が強い女性」
とは限りません。
普段は穏やかな人でも、家族のために悲しみをこらえたり、困難な場面でしっかりと行動したりすれば、「気丈に振る舞っている」と表現できます。

「気丈な女性」は「気が強い女性」と同じではなく、困難な状況でもしっかりとした態度を保つ女性を表します。
気丈に振る舞う姿だけで性格は判断できない
ある場面で気丈に振る舞っているからといって、その人がいつも精神的に強いとは限りません。
周囲に心配をかけたくない、今だけは自分がしっかりしなければならないなど、その状況に応じて気丈な態度をとっている場合もあります。
「気丈な女性」という表現を使う場合も、性格そのものを決めつけるというより、困難な状況における態度や振る舞いを表す言葉として考えるとわかりやすいでしょう。
気丈に振る舞うを英語で表現すると?
「気丈に振る舞う」は、英語では場面やニュアンスによっていくつかの表現に言い換えられます。
日本語の「気丈に振る舞う」と完全に一致する一つの英単語があるわけではないため、「つらくても強く振る舞う」「平静を保つ」など、伝えたい意味に合わせて表現を選びます。
put on a brave face|つらくても気丈に振る舞う
「put on a brave face」は、不安や悲しみなどを抱えていても、それを表に出さず勇敢に振る舞うことを表します。
日本語の「気丈に振る舞う」に近い表現の一つです。
She put on a brave face despite her sadness.
(彼女は悲しみを抱えながらも気丈に振る舞った。)
stay strong|気を強く持つ
「stay strong」は、「強い気持ちを保つ」「くじけずにいる」という意味で使われます。
誰かを励ますときの「気を強く持って」という表現にも使えます。
He tried to stay strong for his family.
(彼は家族のために気丈でいようとした。)
keep one’s composure|冷静さを保つ
「keep one’s composure」は、動揺しそうな状況でも平静や落ち着きを保つことを意味します。
悲しみに耐えるというより、「取り乱さず冷静に振る舞う」というニュアンスを表したい場合に適しています。
She kept her composure during the difficult meeting.
(彼女は難しい会議の間も冷静に振る舞った。)
「気丈に振る舞う」の英語例文10選
① She put on a brave face at the funeral.
(彼女は葬儀で気丈に振る舞った。)
② He tried to stay strong for his children.
(彼は子どもたちのために気丈に振る舞おうとした。)
③ She put on a brave face despite the bad news.
(彼女はつらい知らせを受けても気丈に振る舞った。)
④ He kept his composure even in a difficult situation.
(彼は困難な状況でも冷静に振る舞った。)
⑤ She tried to stay strong in front of her family.
(彼女は家族の前では気丈に振る舞おうとした。)
⑥ Although she was deeply saddened, she put on a brave face.
(彼女は深く悲しんでいたが、気丈に振る舞った。)
⑦ He kept his composure and calmly answered the questions.
(彼は気丈に振る舞い、落ち着いて質問に答えた。)
⑧ She put on a brave face so that no one would worry about her.
(彼女は周囲に心配をかけないよう気丈に振る舞った。)
⑨ He tried to stay strong despite his anxiety.
(彼は不安を抱えながらも気丈でいようとした。)
⑩ She kept her composure until the end.
(彼女は最後まで気丈に振る舞った。)
このように、「気丈に振る舞う」を英語にする場合は、悲しみや不安を隠して強く振る舞うなら「put on a brave face」、強い気持ちを保つなら「stay strong」、冷静さを保つことを強調するなら「keep one’s composure」と使い分けるとよいでしょう。
「気丈に振る舞う」の意味と使い方まとめ
「気丈に振る舞う」とは、悲しいことやつらいことがあっても、弱さを表に出さず、しっかりとした態度を保つことを意味します。
読み方は「きじょうにふるまう」であり、「着丈に振る舞う」「きたけにふるまう」ではありません。
葬儀や別れ、事故、仕事上のトラブルなど、本来なら動揺してもおかしくない状況で、悲しみや不安をこらえて行動する人に対して使われることが多い表現です。
言い換えには「毅然と振る舞う」「平静を装う」「弱音を吐かない」などがありますが、それぞれニュアンスには違いがあります。
また、「気丈な女性」「気丈な人」という表現も、単に「気が強い人」という意味ではありません。
つらい状況でも気持ちをしっかり持ち、周囲を心配させまいと振る舞っている様子を表すことがあります。
「気丈に振る舞う」は、表面的な強さだけではなく、その奥にある悲しみや不安まで感じさせる言葉です。
意味を理解したうえで、その人が置かれている状況や気持ちにも目を向けて使うとよいでしょう。
※記事内の人物画像はAIで生成したイメージです。実在の人物とは関係ありません。
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