「以前」は英語で何という?意味別の表現と使い分けを例文付きで解説

以前訪れたことのある海外の旧市街を再び歩く日本人旅行者

「以前」を英語で表したいとき、まず思い浮かぶのは「before」かもしれません。

しかし、日本語の「以前」は、「以前に会った」「以前は住んでいた」「以前から知っている」「以前より良くなった」など、使い方によって意味が変わり、英語でも同じ単語ですべてを表せるわけではありません。

before、previously、formerly、earlierなどを使い分けるほか、文によってはused toなどの表現が自然な場合もあります。
この記事では、「以前」の英語表現を意味別に整理し、それぞれの違いや使い方を例文付きでわかりやすく解説します。

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「以前」は英語で何という?

「以前」を英語にするときは、文脈によってbefore、previously、formerly、earlierなどを使い分けます。

日本語では同じ「以前」でも、「以前に会った」「以前はここに住んでいた」「以前より良くなった」では意味が少しずつ異なるためです。

そのため、「以前=before」と覚えるだけでは、自然な英語にならない場合があります。

まずは代表的な表現の違いを確認しておきましょう。

英語表現主な意味・使い方
before以前に・前にI’ve seen him before.
previously以前に・それ以前にI previously worked here.
formerly以前は・かつてはShe was formerly a teacher.
earlierもっと前に・先ほどI spoke to him earlier.

before|「以前に」「前に」を表す基本的な表現

beforeは、「以前に」「前に」という意味で広く使われる表現です。

たとえば、

I’ve been here before.

「以前ここに来たことがあります。」

のように、過去の経験を表すことができます。

また、

I’ve never seen this before.

「以前にこれを見たことがありません。」

のようにも使えます。

このbeforeは、「今より前のどこかの時点で」という意味です。

日常会話で「前に~したことがある」と伝える場合にも使いやすい表現です。

previously|「それ以前に」「以前は」をやや改まって表す

previouslyは、「以前に」「それ以前に」という意味を表します。

beforeよりもやや改まった印象があり、説明文やビジネスなどでも使われます。

たとえば、

She previously worked for a bank.

「彼女は以前、銀行で働いていました。」

という使い方です。

また、

As previously mentioned, the schedule has changed.

「以前お伝えしたように、予定が変更されました。」

のような表現もあります。

previouslyは、ある時点や出来事より前のことを説明するときに使いやすい言葉です。

formerly|「以前は」「かつては」を表す

formerlyは「以前は」「かつては」という意味の、やや改まった表現です。

以前の名称・職業・役職・用途・状態などを説明するときによく使われ、文脈上、現在はその状態ではないことが示される場合も多くあります。

たとえば、

This building was formerly a school.

「この建物は以前は学校でした。」

のように使います。

「過去にはそうだった」という以前の状態を説明したい場合に使いやすい表現です。

earlier|「もっと前に」「先ほど」を表す

earlierも、日本語では「以前」と訳せる場合があります。

ただし、earlierは「ある時点より早く」「もっと前に」という時間的な前後関係を表す言葉です。

たとえば、

I saw her earlier today.

「今日、少し前に彼女を見かけました。」

という使い方があります。

また、

As I mentioned earlier, we need more time.

「先ほど申し上げたように、もう少し時間が必要です。」

のようにも使えます。

この場合のearlierは、漠然とした昔ではなく、現在または基準となる時点よりも前であることを表しています。

「以前」は日本語の文全体を見て英語を選ぶ

「以前」を英語にするときに大切なのは、日本語の「以前」という一語だけを見て訳さないことです。

たとえば、

「私は以前ここに来たことがあります。」

なら、

I’ve been here before.

が自然です。

一方、

「この建物は以前は学校でした。」

なら、

This building was formerly a school.

と表現できます。

さらに、

「以前より良くなりました。」

なら、beforeやformerlyを単独で当てはめるのではなく、

It’s better than before.

「以前より良くなりました。」

のように表現できます。

「以前に」「以前は」「以前から」「以前より」のどの意味なのかを確認してから英語表現を選ぶことが、自然な英文を作るポイントです。

次の章では、まず「以前に」を英語でどのように表現するのか、beforeやpreviouslyなどの使い方を詳しく見ていきます。

日本語の「以前」の意味や、その日を含む範囲については、「以前」の意味・その日を含む範囲・反対語はこちらで詳しく解説しています。

「以前に」は英語でどう表現する?

「以前に」を英語で表す場合、よく使われるのがbeforepreviouslyです。

ただし、この2つはいつでも同じように使えるわけではありません。

beforeは「今より前に」「その時より前に」という時間的な前後関係を表し、日常会話でもよく使われます。

一方、previouslyは「それ以前に」「以前は」という意味を持ち、beforeよりやや改まった表現です。

過去の経験を自然に伝えるならbefore、経歴や以前の状況などを説明するならpreviouslyが使いやすい場合があります。

beforeで「以前に」を表す

beforeは、「以前に~したことがある」のように過去の経験を表す場合によく使われます。

たとえば、

I’ve met him before.

「以前に彼に会ったことがあります。」

という文章です。

ほかにも、

Have you been here before?

「以前にここへ来たことがありますか?」

I’ve heard that story before.

「その話は以前に聞いたことがあります。」

などと表現できます。

このbeforeは、具体的にいつだったのかを示さず、現在より前のどこかの時点で経験したことを表しています。

previouslyで「以前に」を表す

previouslyも「以前に」という意味で使えます。

たとえば、

I previously worked in Osaka.

「私は以前、大阪で働いていました。」

という表現です。

また、

This issue was previously discussed at the meeting.

「この問題は以前、会議で話し合われました。」

のようにも使えます。

previouslyは日常会話でも使えますが、beforeと比べるとやや文章的・改まった印象があります。

経歴、報告、説明などで、「それより前には~だった」「以前~した」と伝える場合に使いやすい表現です。

「以前に一度」は英語でどう言う?

「以前に一度~したことがある」と言いたい場合は、beforeを使って自然に表現できます。

たとえば、

I’ve visited Kyoto once before.

「以前に一度、京都を訪れたことがあります。」

です。

once beforeによって、「これまでに一度」という経験を表せます。

また、

I’ve met her once before.

「以前に一度、彼女に会ったことがあります。」

とも表現できます。

日本語では「以前に一度」と言いますが、英語ではonce beforeのように組み合わせることで自然に伝えられます。

「以前にも」は英語でどう言う?

「以前にも」は、「過去にも同じことがあった」という意味で使われます。

たとえば、

This has happened before.

「これは以前にも起きたことがあります。」

I’ve seen the same problem before.

「以前にも同じ問題を見たことがあります。」

などと表現できます。

日本語の「も」を必ず英語のalsoやtooに置き換える必要はありません。

beforeを使うだけで、「過去にも経験した」という意味が自然に伝わる文章があります。

「以前に聞いた・見た・会った」はbeforeが使いやすい

過去の経験について「以前に~した」と言う場合は、beforeが使いやすいことが多いです。

日本語英語
以前に聞いたことがありますI’ve heard it before.
以前に見たことがありますI’ve seen it before.
以前に彼に会ったことがありますI’ve met him before.
以前にここへ来たことがありますI’ve been here before.

このような経験を表す文章では、現在完了とbeforeを組み合わせることがよくあります。

「これまでの経験として以前にしたことがある」なら、have+過去分詞+beforeという形を覚えておくと便利です。

beforeとpreviouslyはどう使い分ける?

beforeとpreviouslyはどちらも「以前に」と訳せますが、使われ方には違いがあります。

表現特徴
before過去の経験・ある時点より前I’ve seen it before.
previouslyそれ以前の状況・経歴などを説明She previously worked here.

たとえば、「以前にこの映画を見たことがある」という日常的な経験なら、

I’ve seen this movie before.

が自然です。

一方、人物の経歴について、

「彼女は以前、この会社で働いていた。」

と説明するなら、

She previously worked for this company.

と表現できます。

「以前に」を見つけたら機械的にbeforeへ置き換えるのではなく、経験なのか、過去の経歴や状況の説明なのかを考えて選ぶと自然な英語になります。

次の章では、「以前は」を英語で表す場合のformerly、previously、used toなどの違いを見ていきます。

「以前は」は英語でどう表現する?

古い駅舎を改装して現在はカフェとして使われている建物

「以前は~だった」は、内容によってformerlyやused toなどを使って表現できます。

「以前は」を英語で表す場合は、formerly、previously、used toなどが使えます。

ただし、この3つは意味や文法上の使い方が同じではありません。

formerlyは「以前は~だった」「かつては」という過去の状態、previouslyは「それ以前は」「以前」という経歴や状況、used toは「以前はよく~した」「以前は~だった」という過去の習慣や状態を表す場合に使われます。

「以前は」の後に何を伝えたいのかによって英語表現を選ぶことがポイントです。

formerlyで「以前は」を表す

formerlyは「以前は」「かつては」という意味の、やや改まった表現です。

以前の名称・職業・役職・用途・状態などを説明するときによく使われ、文脈上、現在はその状態ではないことが示される場合も多くあります。

たとえば、

This building was formerly a school.

「この建物は以前は学校でした。」

という文章です。

現在は学校ではなく、用途が変わっていることを表しています。

また、

She was formerly the manager of this store.

「彼女は以前、この店の店長でした。」

のように、以前の役職や立場を説明することもできます。

formerlyは、以前の名称・職業・役職・用途などを説明するときにも使いやすい表現です。

previouslyで「以前は」を表す

previouslyも、文脈によって「以前は」「以前」という意味で使われます。

たとえば、

He previously worked in Tokyo.

「彼は以前、東京で働いていました。」

という文章です。

この場合は、以前の勤務歴について説明しています。

また、

The room was previously used as an office.

「その部屋は以前、事務所として使われていました。」

のようにも使えます。

formerlyと意味が近くなる場合もありますが、previouslyは現在または別の時点より前の状況や出来事を説明するときに広く使われます。

used toで「以前は~していた」を表す

過去の習慣を表す「以前は」には、used toがよく使われます。

たとえば、

I used to walk to work every day.

「以前は毎日歩いて通勤していました。」

という文章です。

また、

We used to visit this restaurant often.

「以前はよくこのレストランを訪れていました。」

とも表現できます。

used to+動詞の原形で、過去には習慣的にしていたが、現在はそうしていないことを表せます。

「以前は毎朝走っていた」「以前はよく旅行した」など、過去の習慣を伝えたい場合に便利です。

used toは過去の状態にも使える

used toは、習慣だけでなく、以前の状態についても使えます。

たとえば、

I used to live in Osaka.

「以前は大阪に住んでいました。」

という文章です。

また、

There used to be a bookstore here.

「以前はここに書店がありました。」

とも表現できます。

どちらも、過去にはその状態だったものの、現在は変わっていることを示します。

特に、

There used to be ~.

は、「以前は~があった」という意味でよく使われる形です。

formerlyとused toの違いは?

formerlyとused toは、どちらも日本語では「以前は」と訳せますが、文法上の役割が違います。

formerlyは副詞なので、

He was formerly a teacher.

「彼は以前、教師でした。」

のように使えます。

一方、used toは、

He used to be a teacher.

「彼は以前、教師でした。」

のように、used to+動詞の原形で使います。

どちらも現在は教師ではないことを示せますが、formerlyはやや改まった文章にもなじみ、used toは日常会話でもよく使われます。

日本語での「以前に」と「以前は」の意味や使い分けについては、「以前に」と「以前は」の違いはこちらで詳しく解説しています。

「以前は」の英語表現を一覧で比較

表現主な使い方
formerly以前の状態・役職・名称などHe was formerly a teacher.
previouslyそれ以前の経歴・状況・出来事He previously worked here.
used to以前の習慣・状態He used to work here.

たとえば、

「以前はこの会社で働いていました。」

なら、

I used to work for this company.

と日常的に表現できます。

経歴として以前の勤務先を説明する文脈なら、

I previously worked for this company.

とすることもできます。

日本語では同じ「以前は」でも、過去の習慣なのか、状態なのか、経歴を説明しているのかによって自然な英語は変わります。

単語を一対一で対応させるのではなく、文全体の意味から選ぶことが大切です。

次の章では、「以前から」を英語でどのように表現するのかを見ていきます。

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「以前から」は英語でどう表現する?

「以前から」を英語にするときは、日本語の「から」だけを見て直訳するのではなく、何がいつから続いているのかを考える必要があります。

「以前から知っている」「以前から住んでいる」のように、過去に始まった状態が現在まで続いている場合は、現在完了を使って表すのが自然です。

また、具体的な期間を示すならfor、開始時点を示すならsinceを使います。

そのため、「以前から」に対応する英単語が一つあるというより、文章全体で継続の意味を表すと考えるとわかりやすいでしょう。

「以前から知っている」は現在完了で表す

「以前から彼を知っています」のように、過去から現在まで続いている状態には現在完了を使えます。

たとえば、

I’ve known him for a long time.

「私は以前から彼を知っています。」

と表現できます。

「以前から」をそのまま一語に置き換えるのではなく、have knownという現在完了によって、過去から現在まで「知っている」という状態が続いていることを表しています。

「以前から知っている」という日本語が、実際には「長い間知っている」という意味なら、for a long timeを使うと自然です。

forは「どのくらい続いているか」を表す

forは、ある状態や行動が続いている期間を表す場合に使います。

たとえば、

I’ve lived here for five years.

「私は5年前からここに住んでいます。」

という文章です。

forの後には、

for five years(5年間)

for a long time(長い間)

for several months(数か月間)

など、期間を表す言葉を置きます。

日本語では「以前から」と漠然と言う場合でも、英語では期間がわかっているなら具体的に示すことができます。

sinceは「いつから続いているか」を表す

sinceは、継続している状態や行動の開始時点を示します。

たとえば、

I’ve lived here since 2020.

「私は2020年からここに住んでいます。」

という文章です。

また、

I’ve known her since high school.

「私は高校時代から彼女を知っています。」

とも表現できます。

forが「5年間」のような期間を表すのに対し、sinceは「2020年から」「高校時代から」のような開始時点を表すのが違いです。

表現表すもの
for継続している期間for five years
since継続が始まった時点since 2020

「以前から興味がある」はどう言う?

「以前から興味があります」も、どの程度の期間を意識しているかによって表現できます。

たとえば、

I’ve been interested in Japanese history for a long time.

「私は以前から日本の歴史に興味があります。」

という文章です。

過去に興味を持ち始め、その状態が現在まで続いていることを現在完了で表しています。

「以前から気になっていた」「以前から興味を持っていた」なども、単純にbeforeを付ければよいわけではありません。

過去から現在まで続いている状態なのか、それとも過去のある時点での話なのかを確認する必要があります。

「以前から考えていた」は現在まで続いているとは限らない

「以前から」という日本語があっても、必ず現在完了になるわけではありません。

たとえば、

「以前からその計画について考えていました。」

という日本語だけでは、現在も考えているのか、すでに考える期間が終わったのかは文脈によって変わります。

現在まで続いているなら、

I’ve been thinking about that plan for some time.

「以前からその計画について考えています。」

のように現在完了進行形を使えます。

一方、過去のある時点まで続いていたことについて話す場合は、別の時制が必要になることがあります。

「以前から」という日本語だけで英語の時制を決めず、いつまで続いているのかを確認することが重要です。

「以前から」をfrom beforeと直訳しない

日本語の「以前から」を見ると、「から=from」と考えてfrom beforeとしたくなるかもしれません。

しかし、「以前から知っている」「以前から住んでいる」のような継続を表す文章では、通常は現在完了などを使って意味を組み立てます。

たとえば、

「以前から彼を知っています。」

なら、

I’ve known him for a long time.

「以前からここに住んでいます。」

なら、具体的な期間に応じて、

I’ve lived here for many years.

などと表現できます。

日本語の単語を一つずつ英語に置き換えるのではなく、「過去に始まり、現在まで続いている」という意味を英文全体で表すことがポイントです。

次の章では、「以前より」を英語で表す場合のthan beforeやcompared with beforeなどの使い方を見ていきます。

「以前より」は英語でどう表現する?

再開発によって以前より便利で歩きやすくなった日本の駅前広場

「以前より~」と過去と現在を比較する場合は、比較級+than beforeが使えます。

「以前より」を英語で表す場合、過去の状態と現在を比較するならthan beforeがよく使われます。

たとえば、「以前より良くなった」なら「better than before」、「以前より忙しい」なら「busier than before」のように、比較級と組み合わせます。

日本語の「以前より」には「以前と比べて」という意味があるため、英語でも比較級+than beforeとすると自然に表現できます。

ただし、日本語の「以前より」が「以前から」という意味で使われている場合は、同じようには訳せません。

than beforeで「以前より」を表す

than beforeは、「以前より」「前より」という比較を表す場合に使えます。

たとえば、

Things are better than before.

「状況は以前より良くなっています。」

という文章です。

また、

I’m busier than before.

「私は以前より忙しいです。」

とも表現できます。

beforeはここでは「以前の状態」を比較の基準としており、現在と過去を比べています。

「以前と比べて~だ」と言い換えられる「以前より」なら、than beforeを使える場合が多いと考えるとわかりやすいでしょう。

「以前より良い」はbetter than before

「以前より良い」は、

better than before

と表現できます。

たとえば、

The service is better than before.

「サービスは以前より良くなっています。」

という使い方です。

「良い」の比較級がbetterなので、better+than beforeという形になります。

ほかにも、

I feel much better than before.

「以前よりずっと気分が良いです。」

のように、muchを加えて比較の程度を強調することもできます。

「以前より多い・少ない」はどう言う?

数量を比較する場合も、than beforeを使えます。

たとえば、

More people use this service than before.

「以前より多くの人がこのサービスを利用しています。」

という文章です。

反対に、「以前より少ない」なら、

Fewer people come here than before.

「以前よりここに来る人が少なくなっています。」

などと表現できます。

数えられる名詞にはfewer、数えられないものの量を比較する場合にはlessを使うのが基本です。

たとえば、

We have less time than before.

「以前より時間がありません。」

のように表現できます。

「以前より~になった」は比較級で表す

日本語では「以前より便利になった」「以前より大きくなった」のように「~になった」と表現しますが、英語では文脈に応じて比較級を使えます。

たとえば、

This system is easier to use than before.

「このシステムは以前より使いやすくなりました。」

The town is quieter than before.

「その町は以前より静かになりました。」

などです。

英語では日本語の「~になった」を一語ずつ置き換えるのではなく、現在の状態と以前の状態を比較する英文として組み立てることがポイントです。

「以前より」はthan beforeが使いやすい

「以前と比べて」という意味の「以前より」を表す場合は、比較級+than beforeが使いやすい表現です。

たとえば、

Sales are higher than before.

「売上は以前より高くなっています。」

This system is easier to use than before.

「このシステムは以前より使いやすくなりました。」

などと表現できます。

また、比較する時期がはっきりしている場合は、

Sales are higher than last year.

「売上は昨年より高くなっています。」

のように、beforeではなく具体的な時期を示すと、何と比較しているのかがさらに明確になります。

「以前より」という日本語を英語にするときは、まず何と何を比較しているのかを確認すると自然な表現を選びやすくなります。

「以前より」が「以前から」の意味ならthan beforeではない

日本語の「以前より」は、やや改まった文章で「以前から」という意味に使われることがあります。

たとえば、

「以前より検討しておりました。」

の「以前より」は、「以前と比べて検討していた」という意味ではなく、「以前から検討していた」という意味です。

この場合、than beforeを使うと比較の意味になってしまいます。

英語では、現在まで検討が続いているなら、たとえば、

We’ve been considering it for some time.

「以前からそれを検討しています。」

のように、継続している期間を表す英文にすることができます。

「以前より=than before」と機械的に訳さず、「以前と比べて」なのか「以前から」なのかを日本語の段階で確認することが重要です。

「以前より」の英語表現を例文で比較

日本語英語
以前より良いbetter than before
以前より忙しいbusier than before
以前より使いやすいeasier to use than before
以前より時間が少ないless time than before
以前より多くの人が利用しているMore people use it than before.

「以前より」が過去との比較を表しているなら、比較級+than beforeが基本的な選択肢になります。

何が以前より「良い・多い・少ない・忙しい」のかを確認して、それに合った比較級を選ぶと自然な英文を作りやすくなります。

次の章では、ここまで登場したbefore・previously・formerly・earlierの違いをまとめて比較します。

before・previously・formerly・earlierの違いは?

さまざまな時間に行動する旅行者が行き交う国際空港の出発ロビー

before、previously、formerly、earlierは、同じ「以前」と訳せる場合でも表す時間や状態の捉え方が異なります。

before・previously・formerly・earlierは、いずれも日本語で「以前」「前に」などと訳されることがあります。

しかし、意味や使い方は同じではありません。

大まかに分けると、beforeは「ある時点より前」、previouslyは「それ以前に」、formerlyは「以前はそうだった」、earlierは「より早い時点」を表す場合に使われます。

日本語訳だけで覚えるのではなく、それぞれがどのような「前」を表しているのかを理解すると使い分けやすくなります。

表現主な意味特徴
before以前に・前にある時点より前を表す
previously以前に・それ以前に前の出来事や状態を説明する
formerly以前は・かつては現在とは異なる過去の状態を表す
earlierもっと前に・先ほど基準より早い時点を表す

beforeは「ある時点より前」

beforeは、現在や特定の時点を基準として「それより前」を表します。

たとえば、

I’ve seen this movie before.

「私は以前、この映画を見たことがあります。」

という文章では、現在より前に映画を見た経験があることを表しています。

また、

Please finish the work before Friday.

「金曜日より前に仕事を終えてください。」

のように、具体的な時点を基準にすることもできます。

beforeは、時間の前後関係を幅広く表せる基本的な語です。

beforeとagoの違いは?

beforeと似た表現にagoがありますが、使い方は異なります。

agoは、現在を基準にして「今からどのくらい前か」を表すときに使います。

たとえば、

I met him three years ago.

「私は3年前に彼に会いました。」

という使い方です。

一方、beforeは「以前に」という過去の経験を表したり、ある時点や出来事より前であることを示したりするときに使います。

たとえば、

I’ve met him before.

「私は以前に彼に会ったことがあります。」

と表現できます。

また、過去のある時点を基準にして、

She had met him two years before.

「彼女はその2年前に彼に会っていました。」

のように使うこともできます。

表現基本的な考え方
ago現在からどのくらい前かthree years ago
before以前に・ある時点より前にI’ve met him before.

「3年前」のように現在からさかのぼった期間を示すならago、「以前に経験した」「ある時点より前だった」という場合はbefore、と考えると区別しやすいでしょう。

previouslyは「それ以前に」

previouslyは、現在や文中で基準となっている時点より前の出来事・状態を説明するときに使われます。

たとえば、

She previously worked for a bank.

「彼女は以前、銀行で働いていました。」

という文章です。

また、

As previously mentioned, the meeting will start at 10.

「以前お伝えしたとおり、会議は10時に始まります。」

のようにも使えます。

beforeよりやや改まった印象があり、経歴・説明・報告などで過去の情報を示す場合にも使いやすい表現です。

formerlyは「以前はそうだったが現在は違う」

formerlyは「以前は」「かつては」という意味の、やや改まった表現です。

特に、過去にはある状態だったものの、現在は変わっていることを示す場合に使われます。

たとえば、

The building was formerly a hospital.

「その建物は以前は病院でした。」

という文章です。

現在は病院ではないことが含意されています。

ほかにも、

She was formerly the company’s CEO.

「彼女は以前、その会社のCEOでした。」

のように、以前の職業や役職、立場などを説明できます。
「過去にはそうだった」という以前の状態を説明したい場合に使いやすい表現です。
過去の状態と現在の状態が異なることを意識する場合は、formerlyが適しています。

earlierは「基準となる時点より早く」

earlierはearlyの比較級で、「より早く」「もっと前に」という意味を表します。

たとえば、

I saw him earlier today.

「今日、少し前に彼を見かけました。」

という使い方です。

また、

As I mentioned earlier, we need more time.

「先ほどお話ししたように、もう少し時間が必要です。」

とも表現できます。

earlierは、単に過去であることよりも、現在や別の出来事より早い時点であることに重点があります。

beforeとearlierの違いは?

beforeとearlierは、どちらも「前に」と訳せますが、使い方には違いがあります。

たとえば、

I’ve met him before.

なら、

「以前に彼に会ったことがある。」

という過去の経験です。

一方、

I met him earlier today.

なら、

「今日、少し前に彼に会った。」

となり、今日という時間の中の、より早い時点を表します。

beforeは「ある時点より前」という前後関係を表し、earlierは基準となる時点と比べて、より早い時点を意識する表現です。

previouslyとformerlyの違いは?

previouslyとformerlyも、「以前」と訳されるため混同しやすい表現です。

たとえば、

He previously worked at this company.

「彼は以前、この会社で働いていました。」

なら、過去の勤務経験について説明しています。

一方、

He was formerly the president of this company.

「彼は以前、この会社の社長でした。」

なら、過去の役職を示し、現在はその役職ではないことが意識されます。

previouslyは以前の出来事・状態を広く表せますが、formerlyは以前の状態・身分・名称などが現在では変わっていることを示す場合に特に使われます。

4つの「以前」を例文で比較

最後に、4つの表現を例文で比較してみましょう。

英語日本語の意味
I’ve been here before.以前ここに来たことがあります
She previously worked here.彼女は以前ここで働いていました
This was formerly a school.ここは以前は学校でした
I spoke to her earlier.私は少し前に彼女と話しました

日本語ではすべて「以前」「前に」と表現できても、英語では伝えたい内容によって適切な語が変わります。

経験ならbefore、以前の情報や経歴ならpreviously、現在とは異なる過去の状態ならformerly、基準より早い時点ならearlierという違いを目安にすると使い分けやすいでしょう。

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「以前」を使った英語例文10選

「以前」は、日本語では一つの言葉ですが、英語では文脈によって表現が変わります。

「以前に経験した」ならbefore、「以前は~だった」ならformerlyやused to、「以前から現在まで続いている」なら現在完了、「以前より~だ」という比較ならthan beforeなどを使います。

ここでは、「以前」の使い方を4つに分けて、英語例文を10例紹介します。

例文1|以前にここへ来たことがあります

I’ve been here before.

「以前にここへ来たことがあります。」

過去の経験を表す基本的な例です。

beforeは、具体的な日時を示さず、「現在より前のどこかの時点で」という意味を表します。

例文2|以前に彼女に会ったことがあります

I’ve met her before.

「以前に彼女に会ったことがあります。」

「以前に~したことがある」という経験なので、現在完了とbeforeを組み合わせています。

日常会話でも使いやすい表現です。

例文3|私は以前、その会社で働いていました

I previously worked for that company.

「私は以前、その会社で働いていました。」

previouslyを使って、過去の勤務経験を説明しています。

履歴や経歴など、以前の事実を説明する場合にもpreviouslyを使うことができます。

例文4|この建物は以前は銀行でした

This building was formerly a bank.

「この建物は以前は銀行でした。」

formerlyは、以前はその状態だったものの、現在は変わっていることを表す場合に使われます。

建物の以前の用途などを説明するときにも使えます。

例文5|私は以前は大阪に住んでいました

I used to live in Osaka.

「私は以前は大阪に住んでいました。」

used to+動詞の原形で、以前の状態や習慣を表せます。

この文では、過去には大阪に住んでいたものの、現在は住んでいないことを示しています。

例文6|以前はここに小さな店がありました

There used to be a small shop here.

「以前はここに小さな店がありました。」

「以前は~があった」という場合には、There used to be ~という形を使えます。

過去には存在していたが、現在は存在しないものについて話すときに便利な表現です。

例文7|私は以前から彼を知っています

I’ve known him for a long time.

「私は以前から彼を知っています。」

この「以前から」は、過去に始まった状態が現在まで続いているという意味です。

そのため、beforeを単純に付けるのではなく、現在完了を使って継続を表します。

for a long timeは「長い間」という意味です。

例文8|私は以前から日本文化に興味があります

I’ve been interested in Japanese culture for a long time.

「私は以前から日本文化に興味があります。」

過去に興味を持ち始め、その状態が現在まで続いていることを表しています。

「以前から」の具体的な開始時点がわかっている場合は、sinceを使って表すこともできます。

例文9|このパソコンは以前より速くなりました

This computer is faster than before.

「このパソコンは以前より速くなりました。」

現在のパソコンの速さを以前の状態と比較しています。

fasterという比較級にthan beforeを組み合わせることで、「以前より速い」という意味になります。

例文10|彼女は以前より忙しくなりました

She’s busier than before.

「彼女は以前より忙しくなりました。」

busyの比較級busierとthan beforeを使った表現です。

日本語では「忙しくなった」と変化を表していますが、英語では現在の状態と以前の状態を比較して「以前より忙しい」と表現できます。

英語例文10選を表で確認

日本語の「以前」英語表現
以前にここへ来たことがあるI’ve been here before.
以前に彼女に会ったことがあるI’ve met her before.
以前、その会社で働いていたI previously worked for that company.
以前は銀行だったwas formerly a bank
以前は大阪に住んでいたused to live in Osaka
以前は店があったThere used to be a shop.
以前から彼を知っているhave known him for a long time
以前から興味があるhave been interested for a long time
以前より速いfaster than before
以前より忙しいbusier than before

このように、「以前」を英語にするときは、日本語の一語だけを英訳するのではなく、文章が何を表しているのかを確認することが大切です。

過去の経験・以前の状態・現在までの継続・過去との比較によって、使う英語表現は変わります。

「以前」を見つけたら、まず「以前に」「以前は」「以前から」「以前より」のどれに当たるのかを考えると、自然な英語を選びやすくなります。

「以前」を日本語で別の言葉に置き換えたい場合は、「以前」の言い換え・類語はこちらで、日常会話やビジネスで使える表現を紹介しています。

「以前」の英語表現と使い分けまとめ

「以前」は、英語では一つの単語ですべてを表せるわけではありません。

「以前に~したことがある」という経験ならbefore、「それ以前に」という過去の情報や経歴ならpreviouslyが使えます。

「以前は~だった」と現在とは異なる過去の状態を表す場合はformerly、過去の習慣や状態ならused toが適することがあります。

また、「先ほど」「もっと前に」という時間的な前後関係ならearlierが使われます。

「以前から」のように過去から現在まで続いている場合は、現在完了を使い、期間ならfor、開始時点ならsinceを用いるのが基本です。

一方、「以前より良い」「以前より忙しい」のように過去と現在を比較する場合は、better than before、busier than beforeなど、比較級+than beforeで表せます。

大切なのは、「以前」という日本語だけを見て英単語を当てはめないことです。

「以前に」「以前は」「以前から」「以前より」のどの意味なのかを確認し、文全体に合った英語表現を選ぶと、より自然に伝えられます。

※記事内の人物画像はAIで生成したイメージです。実在の人物とは関係ありません。

「以前」を別の言葉で表したい場合は、「以前」の言い換え・類語はこちらをご覧ください。

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