「以前」と「以降」の完全ガイド:意味、違い、使い方、例文と英語表現

「以前」と「以降」の意味と違いと使い方を例文さくせいで。
- ①:以前と以降の意味完全解説
②:以前と以降の例文と英語表現での例文
③:以前と以降の類語と使い方と例文
以前と以降の意味と例文での使い方、英語例文を理解しましょう。
Contents
「以前」と「以降」の違いの意味解説

10日を基準に「以前=基準日より前」「以降=基準日を含む後」を矢印でわかりやすく示した比較イメージ。基準日の扱いが視覚的に理解できる構成です。
*「以前」と「以降」の違い
・以前の意味の解説
時間や出来事を基準にして、それよりも前を指します。過去を表す言葉として使われます。
例:「20年前」、「事件以前」
・以降の意味の解説
時間や出来事を基準にして、それ以後、つまりそれより後を指します。未来や現在を含む範囲で使われます。
例:「2025年以降」、「開始以降」
「以前」と「以降」の語源と由来
*語源と由来
・以前:「以」は「もって」とも読み、基準点を表します。
「前」は空間的・時間的に手前を示す言葉で、「以前」で「基準点よりも前」という意味になります。
・以降:「以」は同様に基準を表し、「降」は「くだる」「後に続く」を意味します。
「以降」で「基準点から後」というニュアンスになります。
*違いの比較表
| 項目 | 以前 | 以降 |
|---|---|---|
| 意味 | 基準点より前 | 基準点以後 |
| 用いる場面 | 過去の出来事を表す | 現在や未来の出来事を表す |
| 時間軸 | 基準点の過去全体 | 基準点の未来全体 |
| 例文 | 1980年以前は経済成長期 | 2020年以降はIT化が加速 |
「以前」と「以降」の使い方を例文で
:例文 1980年以前は経済成長期 2020年以降はIT化が加速
*以前の使い方と例文
時間的な過去を指し示すときに使います。
*以前の例文
戦争以前の時代、人々は互いに助け合いながら生活していた。
私がこの街に引っ越す以前は、地方都市で暮らしていた。
技術革新以前は、手作業で全ての工程を進めていた。
祖父母の家に行く以前に、近所の店でお土産を買った。
環境問題が注目される以前は、使い捨て文化が当たり前だった。以降の使い方と例文
時間的な未来や基準点を含む過去・未来を指し示すときに使います。
*以降の例文
2020年以降は、テレワークが一般的な働き方として定着した。
雨が降り始めた以降、試合は中止となり延期が決定した。
新法施行以降、住民の手続きがオンラインで完了するようになった。
大学卒業以降、彼とは連絡を取らず疎遠になってしまった。
コロナ感染拡大以降、飲食業界全体が大きな影響を受けた。
「以前」と「以降」の類語と例文
*類語とその例文
・以前の類語
前:時系列的に「前」を指す。
例文:彼が来る前に掃除を済ませよう。
過去:時間軸上の「過ぎ去った時点」を表す。
例文:過去の過ちを反省することが大切だ。
*以降の類語
後:基準点の「後」を表す。
例文:昼食後にミーティングがある。
未来:これから起こる時点を指す。
例文:未来に向けて努力を惜しまない。
「以前」と「以降」の英語での表現

カレンダーアイコンを使って「以前=時間の前」「以降=時間の後」を視覚化したイラスト。基準日を含む範囲が直感的に理解できる構図です。
*英語での表現
*以前
英語では「before」や「prior to」が該当します。
例文
「以前」の英文例文
Before the war, people lived harmoniously, helping one another.
(戦争以前、人々は互いに助け合いながら調和して暮らしていた。)
Prior to moving to this city, I lived in a small rural town.
(この街に引っ越す以前、私は小さな地方都市に住んでいた。)
Before the invention of electricity, households relied on candles.
(電気の発明以前、家庭ではろうそくを使っていた。)
Prior to the new policy, international travel was simpler and faster.
(新政策以前は、国際旅行はもっと簡単で迅速だった。)
Before the rise of e-commerce, shopping was mostly done in stores.
(電子商取引の台頭以前、買い物は主に店舗で行われていた。)
*以降
英語では「after」や「since」が該当します。
「以降」の英文例文
After 2020, remote work became a standard way of working globally.
(2020年以降、リモートワークが世界的に標準的な働き方となった。)
Since the pandemic began, online education has become the norm.
(パンデミックが始まって以降、オンライン教育が常態化した。)
After the policy change, more citizens were able to access healthcare.
(政策変更以降、多くの市民が医療にアクセスできるようになった。)
Since 2015, renewable energy has seen rapid growth worldwide.
(2015年以降、再生可能エネルギーは世界的に急速に成長している。)
After the introduction of AI, productivity in many industries increased.
(AI導入以降、多くの産業で生産性が向上した。)
使い方の注意点
「before/prior to」は「以前」に相当する過去を指しますが、より正式な文脈では「prior to」が使われます。
「after/since」は「以降」に該当しますが、「since」は基準点以後の継続的な状態を強調します。
*追記
英語表現と比較すると違いがより明確になる
日本語の「以前」「以降」は“境界を含む”のが一般的ですが、
英語は 文脈によって境界が変動する ため、注意が必要です。
| 日本語 | 英語例 | 境界の扱い |
|---|---|---|
| ○日以前 | on or before | 境界を含む(=日本語と同じ) |
| ○日以降 | on or after | 境界を含む(=日本語と同じ) |
| ○日までに | by | 境界を含むが「締め切り」のニュアンスが強い |
| ○日から | from | ほぼ当日を含むが文脈による |
● 特に混乱しやすい例
「5月10日までに提出」
→ by May 10(=10日を含む)
「5月10日以降に開始」
→ on or after May 10(=10日を含む)
“by” と “on or after” を比較することで
日本語の「以前/以降」の扱いがより鮮明になります。
ビジネスで頻発する「以前/以降」の誤解に注意

基準となる日(●)を中心に、
●より前が「以前」、●を含めて後ろが「以降」となる時間軸を示したイメージ。
日付の境界線の扱いが直感的に理解できる図解になっています。
「以前」と「以降」は、日常会話では曖昧でも通じますが、
ビジネスや行政文書になると 境界線の取り方が非常に重要 です。
特に誤解が起きやすいのが次の2つ。
● 「○日以降」は“当日を含む”
例:
「5月10日以降に提出」
→ 10日を含む。10日・11日・12日…
● 「○日以前」も“当日を含む”
例:
「5月10日以前に申請」
→ 10日を含む。9日・8日…もOK。
この “当日を含む” という点を理解していないと、
締め切りや契約日でトラブルになりやすく、
実際のビジネス現場でも頻繁に混乱が起きています。
「前日/翌日」との使い分け(誤解しやすいポイント)
「以前」「以降」は範囲を示す語であり、
単に“1日の違い”を言いたいときは 前日/翌日 を使います。
● 誤りやすい例
「会議は10日以降なので9日に準備します」
→ 正しくは「10日の前日に準備します」
● 自然な表現
10日の前日:9日
10日の翌日:11日
10日以降:10日を含めたそれ以降
「範囲を示す語」か「単日に限定する語」かを意識すると、使い間違いが減ります。
図解で理解する「以前」「以降」の境界線
◯◯日以前:────●(含む)
◯◯日以降:●────(含む)
● が 基準日=含まれる日
だと覚えるとミスがほぼゼロになります。
この考え方特に重要ですが、ある意味とても便利です。
法律・契約文書での「以前/以降」は特に厳密
契約書・就業規則・行政書類などでは、
「以前/以降」
の意味が1日ズレるだけで 契約不履行や支払期日の誤認 に直結します。
そのため、法律文書では次のように補足されることもあります。
①:「○日(当日を含む)以降」
②:「○日を基準として、それ以前/以降」
③:「○日24時を境に」
記事で1行追加するだけでも読者の信頼度が大きく上がります。
とても分かりやすく、また間違いが起こらないためにもとても大事なことですね~~
*「以前」「以降」はどちらも“基準日を含む”という点がポイントです。
英語表現との比較、前日/翌日の区別、法律的な厳密さを補足すると、
より正確に使いこなせるようになります。
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「以前」と「以降」の使い方や意味の感想
意味のおさらいです。
・以前の意味の解説
時間や出来事を基準にして、それよりも前を指します。過去を表す言葉として使われます。
・以降の意味の解説
時間や出来事を基準にして、それ以後、つまりそれより後を指します。未来や現在を含む範囲で使われます。
ある時点を境にして
・前か後か。
ですね・・簡単にいえば。
使い方も例文で理解できるかと。
「以前」
と「以降」はともに、よく使う言葉です。
よくよく考えると、結構頻繁です。
知らないうちに、変な使い方をしてる場合もありますから、よく理解しないといけないな~~と私は感じてます。
知ってるつもりの使い方が、実が微妙に違ってた!
こんなことは頻繁ではないでしょうが、結構あると認識している自分。
言葉って難しいな~~
と、しかし面白いという面もそれ以上に感じています。
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*一番上のヘッダーの写真はわたしが撮影した
「伊豆沼の日の出」
の写真です。











































